
こんにちは。
たけのこ療育セラピスト塾の西村です。
療育や発達支援の現場では、評価・プログラムと同じくらい、「日々の声かけ」が子どもの行動や情緒に大きな影響を与えます。
今回は、今日からすぐに実践できる3つの言葉の選び方を紹介します。
① 「できたね」より「やろうとしたね」
子どもを評価するとき、結果だけに注目してしまうことがあります。
しかし、「やろうとしたね」という声かけは、行動の意図に焦点を当てる表現です。
この言葉をかけることで、子どもは「自分の気持ちや行動を見てもらえた」と感じ、「次もやってみよう」という内発的な動機づけが育まれます。
とくに発達段階で「失敗体験」が多い子どもにとっては、「結果よりも過程を認めてもらうこと」が、自己肯定感を守る大きな支えになります。
セラピストの視点
行動の形成には、成功経験の積み重ねだけでなく、「挑戦したことを受け止めてもらう経験」も重要です。
結果の二次強化ではなく、「意図の一次強化」を意識しましょう。
② 「どうしたの?」より「何があった?」
一見同じように思えるこの2つの言葉ですが、子どもが受け取る印象は大きく異なります。
「どうしたの?」は、相手の内面や原因を追及するように聞こえることがあり、子どもによっては責められていると感じる場合もあります。
一方で、「何があったの?」は、出来事を一緒に整理しようとする姿勢が伝わる言葉です。
感情よりも状況に焦点を当てるため、子どもが冷静に説明しやすくなります。
セラピストの視点
行動理解の第一歩は、行動の背後にある「環境要因・身体状態・感情・対人関係」を捉えることです。
この言葉は、自然にその情報を引き出す「評価の第一歩」になります。
③ 「頑張って」より「あと少し一緒にやろう」
支援の場ではつい口にしてしまう「頑張って」という言葉。
励ます意図で使っていても、子どもにとってはプレッシャーになることがあります。
特に、感覚過敏・注意の持続が難しい・失敗体験が多いなどの背景をもつ子どもには、「あと少し一緒にやろう」という言葉のほうが、共に取り組む安心感を与え、次への一歩を踏み出しやすくします。
セラピストの視点
「支援者が一緒にいる」という身体的・心理的な距離感が、行動の持続や切り替えを促すことがあります。
声かけは、支援構造の一部として位置づける意識を持ちましょう。
言葉の選び方で、支援の質が変わる
療育やリハビリテーションの場面では、子どもは私たちの「言葉」から安心感や評価の基準を学んでいます。
日常の何気ない声かけを少し意識するだけで、子どもの表情が変わり、関係性がより穏やかになることも少なくありません。
「評価 → 解釈 → プログラム立案 → 実践 → 再評価」というサイクルの中に、言葉かけを一つの介入要素として位置づけてみるのもおすすめです。
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